専任手話通訳者に対する指針
   
「専任手話通訳者に対する指針」
<経過と現状>
 大分県における専任手話通訳者設置は昭和50年に大分市役所に設置されたのを契機に、現在では市役所7ヶ所、職業安定所6ヶ所の13ヶ所に設置。平成20年3月末で県民保健福祉センターに設置の手話通訳者は廃止された。
 公的機関に手話通訳者が設置されたことにより聴覚障害者の一定の社会参加が進んできており、手話通訳制度が不十分な中で取り組んできた手話通訳者の労苦に感謝するものである。
  しかし、介護保険制度が開始され、平成15年度からは支援費制度が開始され、障害者自立支援法の実施により聴覚障害者を取り巻く環境は大きく変わってきている。
また、手話通訳を取り巻く環境も従来とは大きく変わろうとしており、平成元年度からの「厚生労働大臣公認手話通訳士」試験の開始、平成11年度からの「手話通訳者養成事業」の開始、平成13年度からは全国統一の「手話通訳者登録試験」が開始された。
 これは全日本ろうあ連盟や地域聴覚障害者団体の永年の運動により、手話通訳の「専門性」に対する認識が一歩進んだということであり、この成果を具体化していくために当協会は「専任手話通訳者」に対する指針を示すものである。
  大分県の手話通訳者設置の現状は非常勤職員等の不安定な勤務形態であったり、地域的な事情により下記に示す通訳者の確保ができにくい面があるが、地域で生活している個々の聴覚障害者の生活の向上と人権を保障していくために下記にあげる「専任手話通訳者」の養成と確保に全力をあげて取り組んでいく。

@ 専任手話通訳者は手話通訳士資格を有する者または手話通訳士資格取得を目指して取り組んでいく姿勢を持っていること。
A 手話通訳者は聴覚障害者の基本的人権を保障する役割を担うという自覚に基づき、常に技術や知識の向上に努める姿勢を持っていること。
B 専任手話通訳者は聴覚障害者の地域での生活を支援していくために、地域の手話サークルや全通研支部会員との連携した活動が求められる。従って通訳者集団に所属して日常的に活動していること。
C 聴覚障害者の福祉向上に取り組んでいる当事者団体である当協会と連携して通訳活動を行なう姿勢を持っていること。
D 通訳上の問題や聴覚障害者が抱える問題の原因を考え、整理していく基礎となる、聴覚障害者福祉や社会福祉についての知識を身に付けていること。また、身に付けようとする姿勢を持っていること。